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洗濯と手入れ


手洗いと洗濯の鉄則

布マスクの洗濯は、手洗いが基本です。
筆者は普段はシャボン玉の液体せっけんを使用していますが、意外に、と言うよりも抜群に使い勝手の良いのが、シャンプーです。あんまり大きな声では言えませんが。

衣類や備品よりも、髪の毛を洗うのは気を使いますから、当然と言えば当然です。
お洒落着洗いなどを買う必要はないので、買うならばシャボン玉の純せっけん、買わないのであればシャンプーを代用でいいと思います。どちらも使わない場合は、普通の浴用せっけんが最適です。

マスクの洗濯は、お風呂に入った時に、洗面器でササッと洗って干しておくのが一番楽なのですが、幾つか重要な鉄則があります。

鉄則1:揉まずに振り洗い。これで十分に汚れは落ちます。純石鹸と言うのは、実は強力なのです。心配なら洗う前にサッとアルコール消毒しておきましょう。もし染みがついていたら、いったん濡らした上で、そこに液体洗剤を少量落とし、少し漬け置きしてから普通に洗って下さい。

鉄則2:洗い始めから洗い終わりまで、なるべく温度を変えないこと。ここが重要です。布地が縮むのは、濡れた状態で温度が急変した時です。

鉄則3:脱水機にかけない。マスクは小さいので、前の二点ほどの鉄則ではありませんが、脱水機はけっこう傷みの原因になります。他の繊細な服も同様です。

NGの代表:しっかり汚れを落としたいので熱めのお湯でゴシゴシ洗って、すすぎは水でいいや=このパターンが、一番縮んで傷みます。これはどの繊維でも共通です。

同じ布でも、生成りはしっかりしているのに、濃い色に染めた色違いバージョンは、どうも布地がクタクタで使いにくい…これは、染めの過程に於いて、染料やお湯や水で繊維を苛めているからです。
基本的に、染料というのは高温にしないと力を発揮しません。染める時には煮ますよね。染料が繊維の内部に入りやすくするわけですから、染めればそのぶん傷みます。

ヘアカラーなんかも同じ原理で、染めたから傷んだわけではなく、傷めて弱くしないと染まらないわけです。ヘアカラーはまた別の問題もあるのですが、今回はそれは飛ばしましょう。
繊維の勉強をしていくと、薬剤と温度の関係とか、いろんなことを同時に学ぶことになります。ですから、天然繊維のマスクが上手に洗濯できるようになるということは、生活のいろんな面で向上するきっかけが出来ることでもあります。


マスクの洗濯

用意するもの
洗面器、ぬるま湯、純せっけん、乾いたタオル、干す為のフックや洗濯ハンガー

     
1,準備   2,ぬるま湯  3,濡らす
     
 4,洗剤投入 5,漬け置き 6,振り洗い 
     
 7,すすぎ湯  8,すすぎ  9,タオルで挟む
     
 10,丸みが大事  11,吊るす?  12,平置き?

最後の干し方ですが、正解言わなくても分かりますよね。A、B、C、Dの後のほうが、良い干し方です。濡れているうちに、形を整えることが大切。
まだ、アイロン掛けの問題もありますが、ちゃんと形を整えてから干せば、比較的に楽です。取りあえず、汚れを落として乾かす、という関門は突破できました。

ここで重要なのは、漬け置き洗いの時に、決して長時間放置しないことです。漬け置きは数分と書きましたが、その場で洗ってしまうことが重要です。
時間を置きすぎると、汚れが再付着します。再汚染の汚れは取れません。


これだけは、厳守して下さい。
今回は夏なので、水道水そのままでも急激な温度の変化はないでしょうし、蛇口から出るお湯の温度がほどよく調整できるなら、楽だと思います。

この洗濯方法が出来ると、シルクやカシミアなんかの繊細な素材も洗えます。
洗濯機を、汚れものと洗剤を投げ込めば綺麗になって出て来るブラックボックスと考えず、繊維や水や洗剤の役割を知ることで、世の中にある洗剤や、ひいては自分の使うコスメや医薬品の性質や影響にも、理解が深まることと思います。
洗濯というのは、洋裁と同様、けっこうな職人仕事という側面もあります。
「こうしないとダメになっちゃうよ」ではなく、より優れた洗い方を工夫していくことで、自分自身が応用の利く人に育ってゆきます。

かんたんバージョンですが、筆者の別サイトの記事も参考にして下さい。
みんなの風水「洗濯しよう」

それでは、素敵なマスクと上手なお洗濯で、夏を乗り切りましょう。

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